「ワクチンハラスメント」が話題に 医療関係者にワクチンを強制?

「ワクチンハラスメント」という言葉が新型コロナウイルスワクチン接種を巡って、新しい言葉が生まれてしまいました。「ワクチンハラスメント」とは一体どういう言葉なのでしょうか?

ワクチンハラスメント(ワクハラ)とは?

ワクチンハラスメントとは、「医療関係者に職場がワクチンの接種を強制し、ワクチンを接種しない場合にはクビになったりする」こととして広まっています。

Twitterに切り抜き画像がアップされ誤解が広まる

報道がされた際にTwitter上に画像のみの切り抜きとしてアップされ「特に医療従事者なんかは拒否できない」という部分だけが拡散され、ネット上では「接種妨害」「副反応を異様に強調したり異常」とテレビや実際に退職した看護師のAさんに向けて批判の声が上がっています。

ただ、Twitter上では「あること」については触れられていないため、大きな誤解をされている部分があります。

それは看護師のAさんには「ワクチンのアナフィラキシーショックの既往があった」からワクチンを拒否したわけです。ここの言葉がツイートにあればここまで炎上しなかったと思われますが、あたかも「何も病気がないのに、ワクチンを拒否して退職に追い込まれた看護師」として拡散されてしまったわけです。

看護師Aさんの場合はワクチン接種不適当者に該当か

般社団法人 日本アレルギー学会

医療関係者ではないのであくまで参考にしてもらいたいのですが、看護師Aさんの場合にはワクチン不適当者に該当する可能性が高いです。アナフィラキシーショックの既往があったということで、これがワクチンの成分に対して発生するものであれば、専門医が適切な評価とアナフィラキシーに十分対応できる環境がない限りは接種すべきではないと、日本アレルギー学会には書かれています。

つまり、「ワクチン接種を行えばアナフィラキシーショックが発生する可能性が高いことが明白なため、看護師のAさんはワクチン接種拒否。すると、周囲が圧力をかけてきたため、退職した。」ということになります。

確かに一般的にはワクチン接種は強制となる場合が多く、医療関係者は「B型肝炎の予防接種」は強制的に受けさせられ、受けなければ医療従事ができないというケースも多いそうです。ただ、これはあくまで健康でアナフィラキシーショックなどがない人の場合が拒否した場合、退職になるということは納得できる事案です。アメリカでも拒否した例がありますが、ワクチン拒否によって退職にしたことが適切と認められている事案もあります。

【まとめ】本当の意味でのワクチンハラスメントとは?

以上のことを踏まえて、本当の意味での「ワクチンハラスメント」とは、

ワクチン接種でアナフィラキシーショックがある人など(接種不適当者に該当する人)に対して、
ワクチンの接種を強要したり、退職にする、または自主退職させるように嫌がらせ行為を行うこと。

という風に定義できるでしょう。ぜひ、ワクチンハラスメントについては正しい理解をしてもらいたいですね。

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